2025年
昨年は脱毛専門サロン・クリニックの大型倒産が相次いだ上、大手脱毛サロンのミュゼプラチナムの騒動のなか年末を迎えました。しかし、エステティックサロンの倒産はあったものの小規模のエステティック業は強く、女性の美意識の高さを実感いたしました。
脱毛専門サロンに関しては今年も注意が必要かと思います。他社の倒産に影響されないように広告の強化やスタッフのフォロー、そしてSNSを使った集客や顧客のフォローをしっかり行うことが必要かと思います。この難局をのりこえましょう。
ミュゼプラチナムが社長、役員の退任を発表
2月14日付で脱毛専門サロン「ミュゼプラチナム」の運営会社「株式会社MPH」の代表者や役員の退任が発表されました。理由や今後のことについては詳しく触れていない為、SNSには不安の声ばかりが投稿されているようです。
「キレイのぜんぶミュゼにまかせて。」これは脱毛サロンを運営するミュゼプラチナムが著名なタレントを起用したプロモーションのキャッチコピーの一つだ。消費者には清廉なイメージのあるミュゼプラチナムだが、その経営の内情は厳しい。
全取締役は解任され、給与の遅配も生じているという同社は過去にも経営危機に陥っており、上場企業からの救済支援を受けた過去がある。そしてそれは、決してキレイごとで割り切れるものではなかった。
破産すればカード会社にも甚大な被害が…
先日、「週刊文春」が、大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の全取締役が2月14日に解任されたことを報じた。2024年12月には当時の社長だった三原孔明氏が東京商工リサーチの取材に応じており、問題とされていた給料の支払い遅延は事実であると認めつつも、インタビューでは資金繰りは回復しており、反転攻勢を目指すと意気込みを語っていた。
三原氏によると、過去の運営会社から株式分割によって「MPH」を設立。分割前の法人が残した社会保険料の滞納については、社会保険庁と見解に相違があったという。MPH側は連帯債務を負わない方法で会社分割をしたと認識していたが、社会保険庁はそうではないという意見だった。
信販会社やクレジット会社の口座に差押えが入り、資金繰りが悪化。支払いの準備はできていたものの、昨年後半に船井電機に関する一連の報道やSNSで誤情報が広がったことを受け、予定していた出資者からの入金が一時滞った。
三原氏はミュゼの運営には〈毎月最低でも15億円くらいの資金が必要であり、12月の資金調達はクリア。グローバルブリッジファンド合同会社が再生支援に入り、資金を調達している〉と説明していた。
再建に向けて前向きに進んでいるように見えたが、肝心の三原氏が解任されてしまったというわけだ。再生の道が閉ざされてしまった可能性もあるが、ミュゼが潰れると困る関係者が多いため、簡単に破産申請はできないだろう。
公式ホームぺージによると、ミュゼの会員は430万人以上。毎月1万5000人の新規会員を獲得しているという。一般的な全身脱毛コースは2万2000円だが、実際は数十万円に及ぶケースが多い。ほとんどが前払いで支払っているため、このままだと数百万人の会員がサービスを受けられずに漂流することにもなりかねないのだ。
しかも、支払いにはローンやクレジットカードが使われていることも多く、脱毛サロンが倒産して破産手続きが開始された場合、クレジットカードの利用者は支払いの停止を求める抗弁権を主張することができる。そうなると、カード会社にも影響が及ぶのだ。
また、サロン数も全国169店舗と数が多い。従業員数は3360人。もし破産すれば、大量の失業者が発生することにもなる。多くは女性であり、特殊な専門業種のために受け皿もそう多くないはずだ。
600億円近い莫大な簿外債務は元の会社に残される
ミュゼが破産危機に陥ったのは実は今回が初めてではない。そして、簡単には潰せないことで「価値の高い会社」になっていたことも事実だ。
2015年10月、当時ミュゼプラチナムを運営していたジンコーポレーションが金融機関との間で任意整理に入っていることが明らかになった。その際に再生スポンサーになったのが、広告事業を手がけていた「RVH」だった。
このときのミュゼプラチナム(ジンコーポレーション)最大の問題点は前受金を全額売上計上していたことだ。2015年11月末時点で587億円あまりが簿外債務となっていた。これが未消化分の前受金である。ジンコーポレーションの2019年3月末時点における純資産は142億円。しかし、実態は400億円を超える債務超過だったというわけだ。
こうした状況の中で、RVHによるM&Aは巧みなものだった。まず、ジンコーポレーションがミュゼプラチナムという新たな会社を設立し、脱毛サロン事業と資産を承継。RVHは235万2000株を新規発行し、株式交換でミュゼプラチナムを完全子会社化した。株式の時価は20億円ほどで、キャッシュアウトを伴わない買収だった。
さらに簿外債務587億円はジンコーポレーションに残された。ミュゼを子会社化したRVHは、ジンコーポレーションの未消化役務を受託契約で実施するというものだった。
つまり、すでに顧客が契約した(前受金)分の施術はジンコーポレーションから受託する形で、新会社ミュゼプラチナムが提供するというものだった。RVHは旧契約者との関係を遮断したのだ。
ただし、RVHは旧契約者にサービスを提供する受託契約を結んだが、施術に対する現金収入は生じない。それがミュゼプラチナムの買収対価の一部であるというものだった。仮にすべてを消化した場合、譲受価額は簿外債務となっていた587億円になるのだ。
しかしこれだけの金額をすべて消化するのは現実的ではない。事実、RVHはその後の2020年に早々とミュゼプラチナムを売却している。
ジンコーポレーション時代のミュゼは、2011年から2014年にかけてトリンドル玲奈氏を起用した大々的なプロモーションを実施し、脱毛サロン業界で圧倒的な人気を獲得していた。再生を図るRVHは脱毛ビジネスの要となる「集客」において、その恩恵を受けられる。しかも、旧契約者はサロン側にとっては次のプランを提案する絶好の相手だ。旧契約者の新規契約は当然、RVHの収入になる。
サロンは固定費が発生しているため、空き時間を活用して未消化役務を行なうというオペレーションも可能だったこともあり、RVHにとってミュゼプラチナムの取得は極めてメリットの大きいものだったのだ。こうしてRVHの美容事業は拡大してゆく。
破産したサロンの顧客も抱え込む
2017年4月に「グロワール・ブリエ東京」と「ミスプレミアム」が破産手続きの開始決定を受けた。その際、日本エステティック経営者会が会員救済を目的とし、RVH傘下のミュゼプラチナムに対して救済措置の提案を行なった。ミュゼはこれを受け入れている。
その内容は、支払済みの既存顧客が受けられるはずだったサービス(合計11億円)に対し、35%を乗じた価格で顧客がそれを購入し、ミュゼプラチナムが役務の提供を続けるというものだった。
さらにクレジットカードの信販契約の残債務(合計31億円)に35%を乗じた額の支援金の提供を各信販会社から受け、既存顧客は信販会社に残債務の支払いを継続することで、同じくサービスを提供するというものだ。
こうしてグロワール・ブリエ東京とミスプレミアムの旧契約者はミュゼ全店でサービスが受けられることになり、全国のサロンをフル活用し、既存顧客と新規を含めて収益性を高めようとしたわけだ。
しかし、RVHはコロナ禍が深刻化する前の2020年2月にミュゼプラチナムを、髙野友梨氏が代表を務めるG.Pホールディングに譲渡すると発表し、現在はサロン事業から撤退している。
RVHによるミュゼの買収は悪しざまに言われることも多いが、旧契約者が継続的にサービスを受けられたことや、店舗の大量閉鎖を回避して雇用が守られた点においては見事なものだった。
はたして今のミュゼを救済するスポンサーが現れ、旧契約者や雇用は守られるのか。注目の局面を迎えている。
この発表の前週に、三原社長は社員に対して翌週には未払いの給料を払うと説明していた、という話です。
新任の阿部博社長も名前だけで誰なのか?大手のファンドとはどこなのか?社名もなく謎が深まるばかり。
今後は会長の大島氏が中心となって立て直しを図るようですが……早く落ち着いてほしいですね。
この時点では、1月支払いの給与は6割まで支払われているようです。
(2025.1)
脱毛専門サロンのクレジットの取り扱いが危機
1月下旬に脱毛専門クリニックの「トイトイトイクリニックが」倒産しました。患者に対しては何も連絡がなかった為、通っている方々は来院時にクリニックのドアの張り紙を初めて知ったようです。
HPも閉じられ、掲載されているのは倒産の案内と弁護士の連絡先だけ。
そして先日「トイトイトイクリニック」と取引をしていた「ネクサスカード」が2月に入り本日より特定継続的役務の取り扱いを停止すると加盟店に通達を出したそうです。ネクサスカードはJトラストグループで、昨年末倒産した「アリシアクリニック」でもJトラストグループの「MIRAI」が取引をしていた為、その影響もあると思われます。ちなみに「MIRAI」もトイトイトイクリニックと取引があったようです。
(2025.2)
ミュゼ役員解任の実態
役員解任に揺れるミュゼプラチナム。
国内大手の脱毛専門サロンだけに今後の去就を美容業界や関係する業者が注目しています。そんな中、三原社長が単独インタビューを受け現状を説明しています。
脱毛サロン大手「ミュゼプラチナム」の全役員解任の報道を受け、運営会社の三原孔明社長ら幹部が2月17日、東京商工リサーチ(TSR)の単独取材に応じた。
運営会社や株主がたびたび変更されたミュゼプラチナムは現在、MPH(株)(TSRコード:036547190、東京都港区)が運営している。
三原社長は昨年12月、TSRの取材に対して、給料などの支払い遅延を認めた上で、「資金繰りは回復しており、今後反転攻勢を目指す」と語っていた。
MPHの三原社長、惠良司取締役など幹部へのインタビュー内容を詳報する(インタビュー内、敬称略)。
―MPHを巡って、「全ての取締役が解任された」と報道されている
2月7日MPHに届いた文書
2月7日、合同会社トラスト(TSRコード:023567023、東村山市)から「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」と題する通知書がMPHにFAXで送付された。
譲渡担保権の実行でMPHの株式を取得し、同日、株主が全員出席して開催された株主総会で取締役全員が解任され、新たな取締役としてA氏を選任したとの内容だった。
三原は2月10日に従業員に給料遅配の説明会を実施する予定だったが、「説明会の中止に関するご連絡」がトラストの代理人弁護士から届いた。9時半から説明会を開催予定だったが、同日から取締役らは職場に入れなくなり、メールアドレスや入館証も使用できなくなった。
会社の実印を取得しようと試みたが、僕(三原氏)らは部外者だとして入館できなかった。実印は、MPH本社から持ち去られた金庫の中に入っていたが、第三者からの指示で持ち出されたとすれば窃盗罪に該当すると考えている。
同日、顧問弁護士から、トラストに対して反論書を送付した。株式の譲渡承認、株主名簿の名義書換とも未了のため、トラストが株主としての権利を行使することはできず、三原らを解任した株主総会は有効性がないと主張した。
2月12日、トラスト側の弁護士から回答があり、それに対して16日にさらに反論した。
―取締役に就任したとされるA氏とは
合同会社トラストの職務執行者で、今のMPHの自称代表者。私たちは面識がなく、全く知らない人物だ。
―今回の事態のきっかけは
本件は、B氏による社内紛争だと考えている。元々、B氏は三原と組んで「ミュゼプラチナム」事業の再生を手掛けていた。
B氏は、MPHの債権者である会社の経営者保証もしていたが、保証を外したい思惑もあったのではないか。今回の事態の後、B氏と会話はできていない。
―「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」での「経営陣による不正」とは
トラストは、レナード(株)(TSRコード:300051093、東京都中央区、三原社長が経営している脱毛機器販売会社)に不正な資金の流失が起きていると主張している。ただ、実際には正式な売買契約書が存在する。
契約書に基づいて資金をMPHからレナードに支払っているが、それに対して、トラスト側が役員解任の理由にしている。
―従業員給料や家賃の支払い状況は
一部給与の遅延は事実だ。グローバルブリッジファンド合同会社(TSRコード:698497082、千代田区、以下GBF)がミュゼの資金面を対応しているが、内紛が起きている状況で支払いは難しい。
内紛が落ち着き、私たちが運営権を握れば、給与などの支払いができる見込みだ。
トラスト側は譲渡担保権の実行により株式を取得したと主張し、代表印が押された株主名簿もあるとしているが、実際の株主構成はGBFが100,000株(99.01%)、三原が1,000株(0.99%)だ。
商業登記簿は2月12日現在、三原を代表としている。なお、ストックオプションや登記上本店の移転を申請するため、現在は登記事件中となっている。
―今後について
とにかく一刻も早く状況を安定させることだ。この状況が長引けば顧客の解約や従業員の退職などの影響が出てくる。コールセンターなどの業務も逼迫しており、直ちに改善を進める必要がある。
私たちはトラスト側と話し合う準備はできている。顧客の為にも早急に話し合いをする必要があると思う。
◇ ◇ ◇
不安定な経営により従業員への給与の遅配などがSNSでも拡散され、「ミュゼプラチナム」の動向は注目されている。
2月18日、TSRは、トラスト側に取材を申し込んでいる。
経営権を巡る紛争は、早期に解決されるのか。従業員と顧客が取り残されていることを忘れてはならない。
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2025年2月20日号掲載予定「WeeklyTopics」を再編集より引用)
ミュゼ役員解任の実態2
脱毛専門サロンサロンのミュゼの続報です。今後は記事が出るたびに掲載していこうと思います
脱毛サロン大手「ミュゼプラチナム」の経営権に注目が集まっている。
ミュゼを巡っては、運営会社や株主がたびたび変更され、2024年9月にMPH(株)(TSRコード:036547190、東京都港区)が運営会社となった。だが、今年2月7日、合同会社トラスト(TSRコード:023567023、東村山市)が、「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」(以下、通知)をMPHに送付し、取締役の解任などを突きつけた。今回、解任を通知したトラストの代理人弁護士と関係者が東京商工リサーチ(TSR)の取材に応じた(取材日は2月20日)。
以下、内容を詳報する。
―MPHへの「通知」について
2月7日、トラストからMPHへ「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」と題する通知書をFAXで送付した。
譲渡担保権の実行でMPHの株式を取得し、同日、株主が全員出席して開催された株主総会で(MPHの)取締役全員が解任され、新たな取締役としてA氏を選任した。10日に旧経営陣をオフィスに入館できない状態にしたが、そうしなければならないほど切迫した状況だった。
―今回の事態のきっかけは
トラストとMPHの間には取引があった。MPHと仕入先の商流に入り、支払いサイトの調整などを担う契約が存在していた。
MPHに対して、株の譲渡担保権を設定していたのは、トラストと広告取引を担うX社だ。この2社でMPHの議決権を100%行使できることが判明し、2社の協力の下、新体制にて再建を進めることを決めた。
旧経営陣には、コンプライアンス上の懸念点があり、新規取引や大口の資金調達が難しいという問題があったと聞いている。
そのほか、MPHの関係者などからも要望があり、新会長(B氏)の下で会社を取りまとめ、再出発することを決めた。
―新しく代表取締役に就任したA氏とは
現在のトラストの職務執行者だ。元々ミュゼの関係者ではなく、新体制に移行するため、一時的に代表になった。
―新たに会長に就任したB氏について
元々、旧経営陣とミュゼプラチナム事業を再建しようとしていた。だが、社内外の関係者、取引先の情報提供や自らの経験などから、旧経営陣の体制のままでは、コンプライアンスや資金調達の面で懸念があると考えて新体制に協力してくれた。そこで、従業員や取引先に安心してもらうため、会社の取りまとめをB氏に担ってもらった。
―通知のなかで、「経営陣による不正」に言及している
MPHからレナード(株)(TSRコード:300051093、東京都中央区、脱毛機器販売会社)に使途の分からない出金があるとのことであり、それを指摘した。売買契約に限った話ではない。
―現在のMPHの資金繰りは
旧経営陣の下では、給与や店舗賃料の支払遅延が慢性化するなど、資金繰りは悪化していた認識だ。現在はB氏を中心にMPHの資金繰り状況を改善させるため、資金調達を進めている。
新しいスポンサーなどの情報は現時点(2月20日)で従業員には知らされておらず、具体的な日付や金額を出すのは難しい。給与や資金調達について、今後アナウンスがあると思われる。
また、2月の給料日は25日だが、現時点では、社員に特にアナウンスはされていない。なお、1月の給与は、70%支払われているが、旧経営陣解任の時点で30%は遅延していた。
―現在の株主構成や登記内容の変更状況は
B氏、トラスト、X社の3名が現在の株主だ。筆頭株主はB氏だ。現在は、登記事件中となっているが、役員変更の登記を申請している。
―今後の展望は
何らかの形で、資金調達のめどがつく予定だ。スポンサーとの協議を鋭意進めており、資金調達ができると思われる。
新経営陣のもと、従業員や顧客が安心できるような経営体制になったことを示していくことが重要だ。
ミュゼの再建については、旧経営陣と意見が対立している。経営の混乱はミュゼのブランドの毀損につながり、落としどころがつけられるのであれば、代理人弁護士同士の話し合いを進めていきたいと考えている。
従業員への給料遅配など、不安定な経営がSNSでも拡散され、業界大手「ミュゼプラチナム」の動向が注目されている。
経営権を巡る混乱は、従業員だけでなく顧客にも影響が及び、ブランド維持と先行きは不透明さを増している。
事態の解決が遅れるほどブランドの毀損が加速するだけに、一刻も早い事態の収束と不足ない情報開示が望まれている。
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2025年3月3日号掲載予定「WeeklyTopics」を再編集より引用)
(2025.3)
アリシアクリニックの負債金額が判明
東京商工リサーチからアリシアクリニックの負債総額が発表されました。
負債総額は72億9546万円債権者数5万7478名。このうち会員債権者数は5万6222名、債権額は48億5753万円。
クレジット会社、カード会社の負債額は公表されていませんでした。
ミュゼが休業を
ミュゼプラチナムは現在、MPH(株)(TSRコード:036547190、東京都港区)が運営している。だが、2月にMPHの経営権を巡り、内紛が勃発。合同会社トラスト(TSRコード:023567023、東村山市)が、「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」をMPHに送付し、取締役の解任などを突きつけていた。
3月21日、MPHは公式サイトで「資金支援およびサービス拡充準備に向けた一時休業のお知らせ」をリリース。「国内優良企業からの資金支援を受けることが決定し、各種準備のために3月22日から4月20日までの期間、全店舗を一時休業する」と発表した。
全役員解任の騒動から約1カ月。意に反する解任通知を叩きつけられた三原孔明氏と関係者に東京商工リサーチ(TSR)が単独取材した。 ※インタビューは3月24日実施。
―MPHを巡る経営権の対立について、現状は
経営権を巡っては、MPHとトラストとの間で裁判中だ。トラストは、支払いサイトなどを調整する前提でMPHと仕入先の商流に入ったが、実際には調整は行われていなかった。昨年10月8日に業務委託契約書をトラストとMPHで結んでいる。だが、業務委託にも関わらず、業務を執行して金銭を払わなかった場合は、MPHの株式を担保にする契約内容になっていた。
トラストは、10月8日の契約書を根拠に、広告作成費用の495万円の未払い分を理由として、MPHの34%分の株式は譲渡担保権を設定したトラストの株式だと主張している。そして、2月7日の譲渡担保権の実行によりトラストがMPHの株式を取得したと主張している。
だが、10月8日の契約書は我々のチェックを経ておらず、株式の譲渡承認、株主名簿の名義書換とも未了のため、トラストが株主としての権利を行使することはできないと主張した。
現在のMPHの株主構成は、グローバルブリッジファンド合同会社(TSRコード:698497082、千代田区、以下GBF)が10万株(99.01%)、三原が1,000株(0.99%)だ。だが、現在は実質的に取締役を解任され、社内に入る事ができなくなり、係争が続いている。 ―給与の遅配や家賃の支払い状況は 2月7日以降のトラスト代表取締役による体制下でも、MPHは給与の遅配や支払家賃の滞納は続いていると聞いた。1月分給料の30%、2月と3月の給与の全額が遅延しているようだ。従業員のストライキにも近い形で今回の店舗休業につながったのではないか。
―MPHは「国内優良企業からの資金支援を受けることが決定した」と発表している
MPHは約2カ月半の給与の遅配があるようで、社会保険料と合わせて約20億円が必要だ。それ以外にも、支払家賃や仕入商品代、数カ月分の運営費用などを考慮すると、100億円程度の資金調達が必要になるだろう。今後どのようなスキームで資金調達を進めていくのか不明だ。
―3月21日、GBFは(株)メンズミュゼ(現:新生ミュゼプラチナム(株)、TSRコード:136911390、千代田区)の経営権を取得した旨をリリースした 。
GBFは、MPHに約60億円を貸し付けている。3月10日に期限の利益が喪失した約10億円について、MPHの子会社であるメンズミュゼと関連2社の株式による代物弁済契約を締結し、経営権を取得した。
現在は、MPHの銀行口座なども掌握され、社内に立ち入りできない状況であることから、MPHの従業員に対しては、GBFが支払いを含む具体的な業務支援を行うことが難しい状態だ。
MPHとトラストの係争が長引く可能性があるなか、GBFがメンズミュゼの経営権を取得したことで、顧客や従業員をMPHから引き継げる体制を整えている。
メンズミュゼでは給与の遅延も解消して安定した運営ができる体制が整い、すでにMPHの従業員に対して説明している。現在、MPHの正社員約1000名のうち、400名程度から移籍希望を受けている。
ただ、メンズミュゼの店舗は現在約20店舗しかない。MPHの未施術の顧客が10万人程度おり、全国の顧客に対してサービスを提供し続けるためには、従業員を出張させるような仕組みや、地方のエステサロンの間借りなど、今までとは違う形で事業を継続させる工夫が必要だ。フランチャイズ展開や海外展開などの構想も練っている。
―今後の見通しは
GBFはMPHの筆頭債権者だ。GBFからMPHに対しての債権額はまだ40億円以上有しており、現在追加で約8億4000万円分の債権の代物弁済という形で、機材の一部と商標権、店舗の営業権などの権利の譲渡を求めている。
MPHの経営権が戻ってきた場合、トラストへの損害賠償請求やMPHの民事再生、破産なども含め、総合的に考慮していく。
◇ ◇ ◇
TSRは、今回の内容についてトラスト側に取材を申し込んでいる。
脱毛サロン大手のミュゼプラチナムの全店休業のニュースは、世間に大きな衝撃を与えた。ミュゼの経営権を巡り、役員間で意見が対立しているが、その余波は顧客や従業員に及んでいる。
(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2025年3月27日号掲載「WeeklyTopics」を再編集)
ミュゼの裁判の結果
3月26日に大島会長のクーデターによる代表者並びに役員変更に対する地位保全の仮処分裁判の結果が出たそうです。結果は三原氏・高橋氏側の仮処分申請が認められたとのことでした。
28日に三原氏・高橋氏がミュゼ本社を訪れ、その報告をし入室を求めたところあっさりと入室できたようです。大島氏・阿部氏は不在で「自分はもう辞める」と話し、出社もしていなかった模様です。
その後、社員向けのzoom説明会で三原氏・高橋氏から今後の説明があり、3月10日にメンズミュゼはGBFの子会社になったこと、3月31日付で全社員を会社都合で退職、MPH は倒産はしない、MPHの社員はメンズミュゼ、ラココ、RBMなどで引き受けるなどの説明があった模様です。
ラココ・RBMは大島氏がオーナーで子息が代表者となっていたはずですが……。
裁判中にメンズミュゼの譲渡や社員の引き受けについて話がついていたのでしょうか?不思議です。
4月20日には今後の方針が発表されると思いますが、お客さんの施術はどうするのでしょうか。
ミュゼの救済プラン?
ミュゼのお客様を対象とした救済施術プランが、ラ・ココ(エストラボグループ)から発表されました。
契約書の控えや会員証の提示など、所定の書類を提出することで3回まで無料で施術を受けられるようです。
なお、このプランはミュゼの未消化役務を引き継ぐものではなく、あくまで休業中のミュゼに通えなくなった顧客への施術支援という位置づけです。
大島会長にしてみれば予定通りということでしょう。
同年8月に三原氏・大島氏それぞれが社長、会長に就任し創業者の高橋仁氏は解任となりました。
とにかくラ・ココで施術を受けられるならよかったのではないのでしょうか?
ただし、ミュゼ側は顧客管理システムの使用料金を滞納している為、カルテの閲覧ができない状況が続いているとのことです。
20日以降のミュゼの対応に注目ですね。
(2025.4)
ミュゼの「どこでもミュゼ」スタートの発表
やはり4月20日の給与が払われないまま、スタッフは4月末での解雇通知が出されました。
しかし、その後内容を解雇から退職勧奨に訂正し、退職を申し出たスタッフは会社都合の退職として離職票を発行する、また未払い給与については時間がかかっても必ず払うと社長自らYouTubeで発表しました。
解雇通知だと不当解雇で訴えられる可能性があるため退職勧奨に変えたのでしょうか?
負債や未払い給与などを考えると破産したほうが良いように思いますが……。
またYouTubeでは「どこでもミュゼ」のFC展開についても説明がありました。
エステの個人サロンや美容室などをFC契約を結び全国に展開させた上で、未消化の施術があるミュゼの顧客に施術を受けて貰う流れのようです。すでに30店舗と契約し近日中には300店舗まで契約を拡大する見通しとのことです。詳しくはMPHのYouTubeで放送されています。
グループとしてお客様の施術の体制は整えても、契約時の法人と別法人でサービスも異なるので抗弁の対象になるのは否めないと思われます。従業員に対する対応は別として、お客様の役務提供を行うための精一杯の体制でないかと思われます。
まだまだ課題は多いと思いますが今後も継続的な対応をしていただきたいですね。
従業員による破産の申し立て
5月中旬に一部のスタッフからMPHに対して第三者破産の申し立てがあった模様です。
(第三者破産とは、債務の支払いができなくなった債務者ではなく、支払いを受けられなくなった債権者が破産の申立てを行うことです。 第三者は、破産する会社にとっては債権者であることが多く、債権者破産とも呼ばれます)
この申し立てが受理されればMPHは弁護士費用や預託金を払うことなく破産となり、すべての負債の支払いが免除されることになります。ちなみに預託金とは破産管財院に支払われるお金で負債金額に応じて変動します。
破産開始決定の判決が出れば、従業員に未払い給与の8割が年金事務所から支払われますが、第三者からの破産申し立ての場合、破産手続開始決定は時間がかかるようです。
ミュゼ側は事業継続を明言していて、未払い給与は払うという姿勢は崩してないようです。
(2025.5)
エステティックジャーナルがWEB化に
創刊から32年が経ったエステティックジャーナルが、より多くのサロン・業界に関わる方々にエステティック業界の情報を提供するために、この度誌面からWEBへの転換を発表しました。
WEB版にすることで購読料金は無料とし全国のエステティックサロンへ配信することを目標にするようです。
また脱毛機から火災
愛媛県松山市の脱毛サロンで脱毛機が爆発して炎上したとニュースで報道されました。
昨年も神奈川県厚木市の脱毛サロンで脱毛機が突然発火しサロンの一部が燃えたとニュースがありました。
どちらも脱毛機もエストラボ製の「ルミクス」でサロンも同じ「ラ・ココ」。
脱毛機がエステティックサロンで使われ始めて20年以上経ちますが、爆発や発火したりするのは聞いたことがありません。
人的被害はなかったようですが、ルミクスを使用しているサロンはもちろん、脱毛機を使用しているサロンは定期的な点検が必要かと思います。くれぐれも注意してください。
(2025.6)
エステテイックジャーナルWEBスタート
1993年より続く総合美容専門メディア「エステティックジャーナル」が、
WEB版としてリニューアル公開され、どなたでもご覧いただけるようになりました。
ぜひ一度アクセスいただき、今後の情報収集やサロンの発展にお役立てください。
▼エステティックジャーナル(画像をクリックでサイトにアクセス出来ます)

エステを中心とした総合美容専門メディア
『エステティックジャーナル』
1993年(平成5年)に創刊した月刊誌『エステティックジャーナル』は、2025年3月をもって創刊32年を迎えることができました。これもひとえに、読者の皆様、関係各位のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
本誌は、長きにわたりエステティック業界の発展に寄与する専門メディアとして、多くのエステティシャンや経営者の皆様から高い評価をいただいてまいりました。業界で最も歴史のある専門誌として、実務に役立つ情報発信を続けております。
そして創刊33年目となる本年、時代の変化と読者のニーズに応えるべく、紙媒体からWEBメディアへと移行し、新たなステージへと歩みを進めました。『エステティックジャーナル』は、よりタイムリーで柔軟な情報提供が可能な、総合的エステティック専門WEBメディアとして生まれ変わります。
今後も、エステティシャンが誇りをもって活躍できる健全な業界の実現をめざし、専門メディアとしての役割を果たしてまいります。引き続き、皆様の温かいご支援とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
以下、6/20付の記事ランキングです。
ご興味のある見出しがございましたら、ぜひクリックしてご覧ください。
(2025.6)
ミュゼプラチナムが破産開始決定
5月に元従業員から破産申し立てをされていましたが8月18日に裁判所から破産開始決定が出されました。
債権者多数、脱毛サロン過去最大の倒産 「ミュゼプラチナム」を運営していたMPHが破産(帝国データバンク) – Yahoo!ニュース
負債総額は約260億で未消化役務金額は124億2100万顧客数は123万2370名、脱毛専門サロンの倒産では過去最高とのこと。
今回の破産開始で従業員の未払い給与の一部は国から支払われるので約1年にわたる係争もひと段落でしょう。
気になるのは社会保険料と税金の滞納がどうなるのか、それと多額になると思われる破産手続きにかかる預託金や経費。
次回に掲載しますが、社会保険料や税金の徴収は以前に比べて非常に厳しくなっています。
いろいろな会社を設立して事業を立ち上げていますがどう捉えられるのでしょうか。破産にかかる経費はどちらが負担するのでしょうか。
情報が入り次第お伝えしますね。
滞納した社会保険料と税金の取り立て
先日聞いた話です。
コロナ禍の税金と社会保険料の支払い猶予を利用し、銀行の特別融資も受けていたそうです。
しかし緊急事態宣言が明けたとたんに、年金事務所、税務署、銀行から支払い猶予を受けていた金額の返済の催促が。支払える金額ではないので破産も考えたそうですが、破産するにもお金がないのでそれも出来ずにいました。
催促や仮差押えの通知が来ていましたがお金もないのでそのままにしていたそうです。
ところが、突然ご主人の勤め先に税務署と年金事務所から奥さんの滞納している税金や社会保険料の支払いの催促があり、配偶者であるご主人が支払はない場合は銀行口座や資産を差し押さえると言われたそうです。
ご主人は会社の経営に関わっておらず連帯保証もしてない上、法人の負債なので関係ないと思い、弁護士に聞いてみてもご主人が支払う必要はなく、逆に個人情報保護法に抵触するので訴えても良いのではとの返答でした。
知人に相談したところ、法律が変わり税金や社会保険料などは本人が支払わない場合、配偶者や世帯主に支払い義務が生じるとのこと。
つまり夫が滞納した場合は妻が、妻の場合は夫が、同居人が滞納している場合は世帯主に支払う義務が生じる、となるようです。
仮に離婚したとしても滞納時に夫婦であればやはり配偶者に支払い義務が生じます。
後日ご主人と話をして弁護士を伴い支払い交渉をして分納で話がついたようです。
美容整体の突然の閉店
東京商工リサーチから美容整体サロン閉店の情報が掲載されています。
店名や社名はまだ伏せられていますが80(フランチャイズも含むと200)店舗ほどの規模のようです。
8月1日に会員向けに休業の案内が通知されて以降連絡が取れないとのこと。
従業員の給与も遅配されているようで今後の動向が注目されています。